絶対音感は手に入れられる?

絶対音感は、ある音を単独に聞いたときに、その音の高さ(音高)について音楽で決められた名前(音名)を、他の音と比較せずに即座に言い当てることができる感覚である。別名として「絶対的音感」、「絶対的音高感」などがある。

ある程度音楽を学習したり体験したりした者は、2音間の音の高さの違いの大きさ(音程)に対して一定の感覚を保持する。普通、これを相対音感という。一般にはこれは一方の音に比べて他方の音がどの程度高いか低いかという相対的な音感であるが、これに対して音高自体に対する直接的な認識力を持つ場合、特に「絶対音感」と呼ぶ。

この直接的な認識力についてもいろいろなケースがあるが、狭義には、音高感と音名との対応付けが強く、ある楽音を聞いたときに即座に音名が浮かぶ場合に「絶対音感がある」と言う。

絶対音感の習得には臨界期があり、3歳〜5歳くらいの間に意識的に訓練をするとかなりの確率で身につけることができるが、それを過ぎると習得は困難である。このころからピアノを習っているような児童であれば、ピアノの白鍵に相当するところだけの絶対音感を持っている人も珍しくないが、これは、そのころの教則本が白鍵のみで弾ける曲ばかりであるので、白鍵のみにつき絶対音感が養われるためである。このような人は、黒鍵をたくさん弾かなくてはならない調になればなるほど、演奏に困難を覚えるし、黒鍵の「音当て」では、半音間違えてしまうことが多い。

絶対音感を身につけると、音楽を学んだり楽器を演奏したりする際に有利である、と言われることがある。たとえばピアノのような演奏すべき音符が絶対的に多い楽器では、絶対音感があると曲に習熟すると同時に暗譜が成立し、しかも音が頭の中に入っていればキーを見失うことなく反射的に正確に打鍵できるので、技術的に非常に有利である。

ただし、絶対音感の有無は音楽性や芸術性とは必ずしも関係はなく、絶対音感を持たずに作曲家や演奏家として成功した人は数多くいる。


Nice Sites